みなさんは、こんな悩みを感じたことはありませんか?
- メンタル不調者の話を聞くうちに、負の感情に引きずられてしまう
- 話の内容が整理できず、どうアプローチすればよいか分からなくなる
- 面談中の沈黙が怖い
今日は、メンタル不調者との面談で強みになる、4つのスキルについてお伝えしたいと思います。
1. 自分の感情コントロール
まず何より大事だと感じているのが、これです。
対象者の感情に流されて、産業保健師自身がメンタル不調に陥ってしまう、ということは、決して珍しくありません。だからこそ、保健師自身が自分の感情をコントロールし、冷静さを保っておく力が必要になります。
感情コントロールができていると、対象者の強い感情に巻き込まれすぎることなく、客観的な視点を保ちやすくなります。ストレスの多い状況でも冷静に状況を判断し、適切な対応につなげやすくなります。
対応ポイント
- 面談後に、自分の感情を整理する時間を設け、自分自身のケアも行う
- 感情ではなく、事実に基づいて状況を判断する練習を重ねていく
2. 論理的思考力
産業保健師には、対象者が抱える問題を客観的に整理し、最適な解決策を導き出していく、論理的思考力も求められます。
複雑な背景や感情が絡み合う状況の中で、事実と感情を切り分け、因果関係を把握していく力が重要になります。論理的思考力があると、感情的な揺さぶりに影響されすぎることなく、対象者の状況を多角的に捉え、持続可能な支援の土台を築いていくことができます。
対応ポイント
- 面談後に情報を整理する際、因果関係や優先順位を意識しながら分析する
- 問題解決に向けた具体的な選択肢をいくつか挙げ、対象者にわかりやすく伝える
3. 共感力
産業保健師として対象者と信頼関係を築いていくうえで、共感力も欠かせないスキルのひとつです。
共感力とは、相手の立場や気持ちを深く理解し、それを相手にも伝えていく力のことです。ただ話を聞くだけでなく、言葉の裏にある本音や感情を感じ取ろうとする姿勢が求められます。
たとえば、対象者が「職場に行きたくない」と話したとき、その言葉の背景にある不安やストレスを察して、「それは辛い状況ですね」と共感の言葉をかけることで、相手が安心して話を続けられる雰囲気をつくることができます。
共感力を発揮することで、対象者が心を開き、自分の気持ちや問題を正直に話しやすくなり、より適切な支援へとつなげやすくなります。
対応ポイント
- 「大変でしたね」「それは辛かったですね」といった共感の言葉を、適切なタイミングで伝える
- 相手の表情や仕草にも目を向け、言葉だけでなく非言語的な感情も受け取ろうとする
4. 傾聴力
傾聴力とは、相手の話を真剣に聞き、その背景にある感情や意図を理解しようとする、基本でありながら奥の深いスキルです。相手が抱える思いや悩みを「ただ聞く」のではなく、「積極的に聞く」姿勢が求められます。
面談中には、「無言の時間」が訪れることもありますが、これは相手が自分の考えを整理するために必要な時間でもあります。沈黙を恐れず、相手が話し始めるのを静かに待つことで、より深い気持ちを引き出せることがあります。沈黙を受け入れる姿勢は、相手に安心感を与えるだけでなく、保健師自身が落ち着いて対応するための助けにもなります。
傾聴力の高い産業保健師は、相手に「きちんと自分の話を聞いてもらえている」と感じてもらいやすく、それが安心感や信頼感につながり、面談の質そのものを高めてくれます。
対応ポイント
- 対象者の話を途中で遮らず、最後まで聞き切ることを意識する
- 無言の時間があっても焦らず、相手が考えを整理するのを待つ余裕を持つ
まとめ
以上、4つのスキルをご紹介しました。
すべてを一度に完璧にこなす必要はないと思います。まずは、ご自身が「ここは意識できそうかも」と感じたところから、少しずつ取り入れてみてもらえたら嬉しいです。
MASOSO 
